エニアグラムの歴史について考える
エニアグラムは、「エニア=9」の「グラム=図」で「9つのポイントを持つ図形」という意味になります。
私が習っている先生によると
「古代ギリシャの哲学者の間で、口頭で伝えられた宇宙の原理であり、人の心理を理解して、理解するために用いられたもの」
であると言います。
「実際の起源はバビロンにあるとも、古代エジプトにあるとも言われていますが、直接的な証拠は見つかっていません。」
「ある宗派では、エニアグラムは門外不出の“秘伝”とされ、エニアグラムの全容が明かされることはなく、指導者から、二人の優れた弟子のみに代々伝えられました。
実際には、エニアグラムを活用することは許されなかったようです。」
「こうした事実からも何百年もの間、エニアグラムをいかに貴重な知恵とみなしてきたかがわかります。」
「1970年代からアメリカで精神医学や心理学の研究者が注目をして、現代では、人心掌握や社会のリーダーを育成するために、企業や公共機関に大きな効果を発揮して新しい人間学、心理学として世界各国に広がっています。」
という説明を受けました。
これはこれで分かった気にはなっていたのですが、なんとなくもやもやして頭に入ってこなかったんです。
古代にルーツがあるようだけど、実際どうなの??
と思い少し本で調べてみました。
『エニアグラムーあなたを知る9つのタイプ(基礎編)』
ドン・リチャードリソ&ラス・ハドソン
を読んでみました。
私が勘違いしていたのが、エニアグラムの図と9つの性格タイプが古代ギリシャから言い伝えられてきたと思い込んでいました。
そうではなく、エニアグラムとは古代からの伝統的知恵にルーツを持ち、現代の心理学として発達したものだそうです。
もともとのルーツは古代ではあるのですが、今のような形として当初は使われていたわけではないということですね。
エニアグラムの図形は約2500年以上前にさかのぼる古代のものです。
9つのタイプという心理学の発達に至った考え方のルーツは少なくとも4世紀にさかのぼるそうです。
そして、この2つの知恵の流れが一緒になったのは、ここ数十年の間なんですって。
エニアグラムの図形の正確な起源は歴史上不明で、どこからきたかわかっていないんですね。
これが神秘的な感じですよねぇ。
紀元前2500年ごろのバビロンを起源とするとも言われていますが、直接的な証拠は見つかっていません。
図形の背景にある理論は、ピタゴラス、プラトン、一部の新プラトン学派哲学者の考え方に見られるようです。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教を生み出しただけでなく、この3つの宗教に流れている神秘的哲学をもたらした、西洋の伝統の一部であることは確かなようです。
これを聞くと宗教的な思想が入っているから少し怪しいというか、ちょっと胡散臭いというか偏見が出てきそうなのですが、エニアグラムは様々な宗教の間で何千年にもわたってつみあげた永遠の哲学であると言います。
それでいて、あらゆる宗教の教義から距離を置いている点がエニアグラムの長所でもあります。
エニアグラムは宗教ではありません。
宗教を超えた人類の普遍的な哲学と言えます。
宗教を超越していながらも、全人類を温かく包んでくれている、大きく広い心をもった哲学という印象を受けました。
どんな宗教の人でも根本は同じであるため、宗教を超え様々な人々を手助けすることができます。
「自分を知る」ことで私たちを成長させ、真の進歩を可能にしてくれるのがエニアグラムということになります。
ここまで書いてきて、エニアグラムは人類の叡智であり、本当にすごいものなんだとじわじわとわかってきました。